御簾の竹生地を編んでいる糸の事を一言。
唐糸(木綿の糸)、細い絹を撚った絹糸の二種類があります。一見するとわからないですが。 絹糸編の方が時間の経過しても朱色の色とびが遅く、竹が日に焼け茶色になっても糸の色が残ります、今は染色技術が向上し、木綿でも数年前より退色は遅くなりましたが。
御簾(みす)・すだれのあれやこれや、広くは神社、お寺参拝記、下町(浅草,上野)について等々
御簾の竹生地を編んでいる糸の事を一言。
唐糸(木綿の糸)、細い絹を撚った絹糸の二種類があります。一見するとわからないですが。 絹糸編の方が時間の経過しても朱色の色とびが遅く、竹が日に焼け茶色になっても糸の色が残ります、今は染色技術が向上し、木綿でも数年前より退色は遅くなりましたが。
御簾には天地左右、そして御簾巾により数本の縦縁が入ります。
木瓜柄平安時代頃から、木瓜柄の布が使用されました。これは柄を織り込むのでなく、麻等の布地に木版で刷り込むものでした。その他神社、寺院でかけられるようになり小葵柄の大和錦も付けられるようになりました。
寺院では、金襴も良くつけられています。豪華絢爛の感じが出ます。座敷簾の縁はまたちょっと違います。今度つぶやきます。
当店はすべて(座敷すだれを含めて)手縫いでとりつけています。機械では縁をつけてません、時間を少し頂きますが昔からの手法で一針一針、竹生地に縁をつけていきます。機械(ミシン)で付けられるのは座敷すだれですが、左右の縁地だけで御簾(みす)等の中に何本ある縁は手でないと付けられません。また機械(ミシン)で付けたものはしっかりつきますが、糸目がみえます。御簾(みす)は手縫いが本来のものです。一部のものは、接着剤で貼っているものもあるようです、
大名籠御簾(みす)
前にも書きましたが、御簾(みす)は神社仏閣の間仕切りだけでなく思わぬところでもしようされています、時代劇でご覧いただいたこともあるとおもいますが、お殿様、姫様が乗られる大名籠の正面、左右などにもしようされています。お寺の瞑想される座禅堂にも使用されています。これは、房などをつけずに縁地地味なもの、竹も黄色にそめないものを使用しています。大河ドラマにも度々使用されていますのでちょっと関心持ってみたら面白いかも。
座禅堂御簾(みす)
御簾すだれの房に付いてお話します。
先ず御簾(みす)には通常本麻の三段に染めた麻房が使用されます。お寺様によっては朱または紫の無地の糸房及び糸を撚って作成した撚り房を使用されることがございます。座敷すだれの場合は菊結びという結び方で結んだ房が使われます。当店は、柳茶色の房を使用しています。房のみの取り換えも致しております。
お客様から御簾(みす)座敷すだれの修理の問い合わせがございます。先ずお聞きするのが竹を編んである糸が切れているかどうか。竹を編んである糸が切れている場合周りの縁地を外した時にばらばらに竹がほつれる場合があるためです。いま竹の編み直しは難しいです、現在機械で編むため、元の巾にはならず竹も弱っているため折れる可能性が出ます。料金も新品以上になってしまいます。お客様にとっては貴重なものなので、残したいお気持ちは十分理解致します、編糸の具合で縁の交換付け直しはおうけさせていただいております。当店でお受けした御簾(みす)で50年前の御簾をつけ直しさせていただきました。写真ぐらいの糸の切れの場合は糸に接着剤で固め、糸切れが広がらなくして縁の付け替え、新規の房などを付けています。
当店(有)瀧井商店では、御簾(みす)すだれの製造を行っています。
御簾とすだれはどこが違うのとお思いじゃないですか。
御簾は御殿の簾を総称して呼ばれました。神社仏閣の間仕切りとして用いられています。大和錦、金襴などの縁地をつけ房を下げ(房に付いては後日詳しく掲載します)、高貴なところとの境界という意味があったようです。今御簾が黄色に染められているのは、魔よけの意味があったといわれています。材質は竹ひごです。竹の節目をそろえるのも特徴です。
一方すだれは人の目を避ける用途と採光の両用を得たものです。日よけとして窓の外、内に掛けられます。現在建築様式が変化してインテリアとして用いられることがあります。材質は、竹、葦(当店は国内産よし)、蒲の穂、等々です。
座敷簾は夏に障子を外して代わりに緞子などの縁、菊結びの房を下げるすだれもあります。室内のインテリアとしても現在は下げられます。
#御簾(みす)
#すだれ
御簾(みす)、簾 寺社散歩のことを発信していきますので宜しくお願い致します。日本の文化である御簾みす、すだれを少しでも多くの方に知って貰いたいとの思いで、たわいない独り言を書いていきます。よろしくお願いいたします。